富岡製糸場

世界文化遺産に登録！

富岡製糸場は、2014年に世界文化遺産に登録されました。

1870（明治5）年に建築され、当時のままの雰囲気を残したまま、1987（昭和62）年まで稼働していました。敷地内には倉庫や繰糸場、寄宿舎や時代を経て移り変わった社宅などが残されています。

この写真は、富岡製糸場の正門を入ると真正面に見える東繭（ひがしまゆ）倉庫です。

駅から少し離れた街並みの中に、富岡製糸場の広大な敷地が突如と現れます。周辺もレトロな雰囲気が残り、当時女工が訪れた飲食店や洋裁学校の跡地が残っています。

東繭倉庫の赤れんがの2階建ての建物は104m程もあり圧巻です。レンガはフランス積みといわれる方式で建てられています。当時は2階に繭が保管されていました。現在、倉庫内では映像で当時の説明を20分ほどで見ることができます。また、パネル展示やお土産コーナーもあり、絹せっけんやシルク靴下なども売られています。ガイドツアーの受付もこちらで行うことができます。

事前にガイドアプリをダウンロードして解説を聞きながら見学するのもオススメです。

※画像提供　富岡市

週末には座繰りの実演も実施中！

この写真は、繰糸場の内部です。東繭倉庫と西繭倉庫を繋ぐように建てられている非常に長い建物です。

繰糸場に入るととても広い空間が感じられます。真ん中には柱が一本もありません。三角形の枠組みが屋根を支えるトラス構造になっているためです。大きい窓が天井近くまで続いています。

当時女工は朝7時から7時間半働いていましたが、電気がないため、室内が明るくなるように大きな窓が設置されました。現在、週末には、座繰りの実演も行われており、生糸がどのように作られるかがわかります。いかに手作業が大変だったかを感じることができます。

ポール・ブリュナと家族が住んだ建物

この写真のブリュナ館は建設責任者のフランス人ポール・ブリュナと家族が住んだ建物です。

内部を見学することはできませんが、床下には地下室がありブリュナが生活していた当時は、食料品やワインの貯蔵庫でした。ブリュナが去った後は女工たちの教育の場として洋裁学校になったりと形を変えていきました。

隣接した建物は、外国人技術者の寄宿舎になっていました。またその奥には、女工たちの寄宿舎も残されています。建物が古いので遠くからしか見ることができませんが、当時の暮らしぶりを想像することができます。

当時の暮らしぶりがわかる資料を展示

この写真は、西繭倉庫内部の1階の写真です。

西繭倉庫は、富岡製糸場の門から東繭倉庫を抜けて、さらに進むと見えてきます。内部は、官営から移り変わった後の運営の歴史が展示されています。

当時の労働や暮らしぶりがわかるような資料や家具などから当時の機械まで展示されています。また、工女の着ていた袴や工業会社時代の制服まで時代の移り変わりがわかるような展示もされています。

また、2階へはエレベータで上がると、バルコニーから外を眺めることができます。2階には、乾燥した繭を貯蔵する保管庫が残されていて見学することができます。

4人の女子技術指導員の住居

富岡製糸場の門から東繭倉庫を目の前にして左に曲がると、写真の女工館の建物が現れます。

全体に広がるバルコニーが印象的です。コロニアル形式と呼ばれるこの建物は、2階はバルコニーが続いていて風通しの良い仕組みになっています。

女工館は二階建ての建物で、当初は建設責任者のブリュナがフランスから招き寄せた4人の女子技術指導員が住んでいました。建物は現在公開されておらず外から建物を眺めるだけです。フランス人技術者が去った大正時代以降は、食堂や会議室などにも使われていたようです。

女工館を横目に進むと奥には診療所などが続いています。