大谷資料館　〜巨大な地下空間〜

見るものを圧倒する巨大な地下空間！

栃木県宇都宮市にある大谷資料館は、大谷石の採掘場跡地として一般公開されているお出かけスポットです。

大谷石は、今から約1,500万年前に火山灰と軽石が堆積してできたと言われています。

ここの地下採掘場は、1919年から1986年の60年以上にわたり大谷石の採掘が行われ、今のような見るものを圧倒する巨大な地下空間となりました。

個人の旅行客のみならず、団体のバスツアーで訪れる観光客も多く、小学校の課外授業から、海外からの旅行客にいたるまで幅広い方々に人気です。夏でも涼しい（寒いぐらいの）環境も人気の理由の1つなんです。

大谷資料館の内部は、地下坑道の見学コースと、大谷石の歴史がわかる１階の資料室から構成されています。

地下坑道の見学コースは、階段が多いため、ベビーカーでの利用はできませんのでご注意ください。小さな子供の足で、約50分から1時間の所要時間です。

大谷資料館の坑道のような地下の巨大空間を楽しめる他のお出かけスポットとしては、首都圏外郭放水路での調圧水槽見学や、日原鍾乳洞の洞窟内にある大空間などがオススメです。

平均気温7度は、まるで冷蔵庫

資料館1階の受付で料金を支払い、１階右手奥の入口から採掘場内へ降りて行きますが、薄着の方は要注意。採掘場内は年間平均気温が7度で、真夏でも12、13度程度しかありませんので、Ｔシャツ短パンのまま降りてしまうと、ちょっと後悔することになります。1月、2月が最も気温が低く、1度〜2度程度。8月、9月が最も気温が高く12度〜13度ほどです。

１階フロアにベンチがいくつかありますので、こちらで上着の準備をして、いざ坑内へ！

地下へ続く階段を降りていくことになりますが、階段を降り始めたとたん、すぐに冷んやりとした空気を感じます。階段はそれほど長くないのですが、あっという間に冷蔵庫の中の世界へと変わります。

まるでゲームの世界のダンジョンのよう

階段を抜けると、一気に視界がひらけます。超巨大な空間と、人工的で直線的な採掘跡で、なんとも神秘的な雰囲気に包まれる瞬間です。

ところどころにある壁を照らすライトも、この神秘的な雰囲気をうまく演出しているんです。

ここの採掘場の広さは、およそ20,000㎠、野球場が１つすっぽり入るくらいの大きさですが、見学できる部分は限られていて全体の４分の１程度。見学が制限された立ち入り禁止のゾーンは暗闇が続き、未知の空間となっていて、さらに神秘的な雰囲気が増してきます。

順路やロープにしたがって歩いていきますが、あちこち歩き回り、突然広い空間に出たり、水路が現れたりと、まるでゲームの世界のダンジョンに迷い込んでしまったかのような錯覚を覚えます。

小学校の合唱のイベントでも利用

見学コースの途中、壁に写真がいくつも飾られているところがあります。

この写真は、ここの地下採掘場で行われたCM、プロモーションビデオ、ロケの撮影や結婚式などの様子が撮られたもの。実に様々なイベントで利用されてきたかがわかります。

見学コース途中に、石でできたステージがあり、そちらで音楽イベントをやることもあるのだそうです。小学校のイベントで、石のステージで合唱を行うなど、子供から大人まで、幅広く活用され最近特に注目されているスポットなんです。

大谷採石場の歴史を知ろう

資料館１階、採掘場入口手前にある歴史資料室へも足を運んでみましょう。

こちらには、大谷石の採石場としての歴史だけでなく、太平洋戦争時の飛行機工場（大谷地下工場）としての歴史についても知ることができます。

1945年、都会にあった飛行機工場の疎開先として、ここ大谷採石場を地下の飛行機工場として利用して時代がありました。当時は、15,000人ほどの人々が地下工場で働いていたと言われています。

当時の資料や、実際に使用していた道具などが展示されています。

人気のガレットが絶品♪

大谷資料館の建物の近くには、「ROCKSIDE MARKET」というカフェとお土産ショップ、ミュージアムが楽しめるお店があります。

特にカフェで味わえる「ガレット」は人気です。野菜やお肉が入ったタイプのガレットと、フルーツや生クリームやチョコなどが入ったデザート系のガレットの両方が楽しめます。

店内のテーブル席やガラス越しに景色が楽しめるカウンター席もいいですが、晴れた日は、ウッドデッキにパラソルのテラス席がオススメです。