小網代の森ハイキング

ウッドデッキで綺麗に整備された散策路

神奈川県の三浦半島にある小網代の森は、森林、湿地、干潟の自然環境が楽しめるお出かけスポットです。希少種のアカテガニが観測できることでも有名。

ハイキングコースとしては、ウッドデッキや散策路がきれいに整備されていて歩きやすいのが特徴です。

ちなみに、小網代の森のように神奈川県内で自然環境を満喫しながら、子供でもハイキングが楽しめるお出かけスポットとしては、横浜自然観察の森や、瀬上市民の森がオススメです。

小網代の森には専用駐車場がないため、京急線「三浦口駅」からバスで引橋バス停に向かうルートが一般的ですが、今回はあえて車で向かうルートをご紹介します。

まずは駐車場。京急油壺マリンパークの少し手前にある「油壺駐車場」を利用します。こちらは1回510円で朝8時から夕方17時まで営業しています。油壺駐車場は、小網代の森ハイキングコースの終点から徒歩で10分程度の場所なので、帰りがスムーズでオススメです。

小網代の森の入口まではバスで向かおう

駐車場に車を止めたら次に、駐車場のすぐ隣りにある京急バスの「油壺」バス停から乗車し、「引橋」バス停までバスで移動します。引橋バス停は3駅目で、移動時間は10分ほど。

バスの運行本数は、1時間に3本程度です。油壺バス停は始発駅となっていて、また駐車場からバス停が確認できるので、これからのハイキングに備えて、車の中でバスが来るのを待つのもアリです。

土日祝の方が運行本数が若干多めですが、それほど変わりはありません。

小網代の森入口まであともう一息

引橋バス停に到着したら、小網代の森の入口はもうすぐそこです。

引橋バス停から引橋交差点（三叉路）に向かい、この三叉路を左の方へ歩いていきます。ところどころに小網代の森への案内板も立っていますので、迷うことはないと思います。

引橋交差点から200メートルほど歩いたところを左へ曲がり、またすぐの分岐を左の方へ歩いていくと小網代の森の入口へ到着します。

幼児にもオススメのハイキングコース

ここからハイキングが始まります。この地点は少し高い場所に位置しているので、ここから終点までは概ね緩い下り坂か、平坦な道が続きます。体力のない幼児にもオススメのハイキングコースとなっています。

小網代の森入口からしばらくは、ウッドデッキが整備されていて、途中にはウッドデッキの階段も少しあります。ベビーカーの場合、平坦なウッドデッキは大丈夫ですが、階段や、ウッドデッキ以外の散策路は少しキツイかもしれません。

自然を感じながらのんびり散策できる

ウッドデッキをしばらく歩くと、写真のような散策路へと変わります。

こちらも大きなアップダウンはなく、平坦か比較的なだらかな下り坂となっていますので、自然を観察しながらのんびりと散策することができます。

このあたりは、コナラやアスカイノデ、ハンノキなどが生息している森となっていて、この先はクサヨシやヨシの湿地へと変化していきます。

5月から7月はホタルも観測できる

小網代の森の入口からおよそ1キロメートルほど歩いたところに、えのきテラス（写真）があります。こちらでは腰をおろしてゆっくり休憩することができます。

この手前の湿地からえのきテラスまでの箇所で、5月中旬から7月上旬にかけてホタルを観測することができます。5月中旬から6月中旬までが「ゲンジボタル」。6月上旬から7月上旬までは「ヘイケボタル」が見られます。

小網代の森一帯は、その昔、水田が広がっていたそうです。水田が使われなくなってからは、一面が笹に覆われ、きれいな湿原とは程遠いものでした。それをNPO法人や神奈川県が中心となって整備し、現在のような美しい自然環境を取り戻したのです。

アカテガニの放仔は感動的

えのきテラスからさらに奥へ歩いていくと、アカテガニ広場があります。ここの周辺の干潟には、希少種のアカテガニが観測でき、毎年観測会などのイベントも開催されています。

特に、アカテガニの放仔の様子は感動的です。

※アカテガニ放仔観測会

夏の大潮の晩。母ガニは卵を抱え、いっせいに海岸に押し寄せ、子どもたちを海に放ちます。観察会では、引橋から干潟までの観察、ガイダンスを受けた後、膝丈まで海に入り、カニの放仔の観察を行います。

ー小網代の森アカテガニ放仔観察会より

ハイキングコース終点まであと少し

アカテガニ広場の先は、別の入口へ続いているので、いったん「えのきテラス」まで戻り、「展望テラス」方面へ向かいます。

展望テラスからハイキングコース終点まではあともう少し。最後は、写真のような上りの階段が待っています。

階段を上った先には、簡易トイレが設置されていますので、小さなお子様が一緒の場合はひと安心です。油壺駐車場にもトイレがありますが、その先、ここハイキングコース終点まではトイレがありませんので注意が必要です。

ここから先、油壺駐車場までは一般道を約10分ぐらいの道のりです。また、油壺駐車場の営業時間は17時までとなっていますのでご注意ください。