新治里山公園 旧奥津邸

古い農家の面影を残す旧奥津邸

横浜市緑区にある新治里山公園内には、古い農家の面影を残す「旧奥津邸」が展示されています。

旧奥津邸の敷地内に展示物されているものとしては、主屋、長屋門、土蔵、納屋、釜屋、中庭となります。中庭には、木製のベンチ・イスが設置されていて、休憩したり、お弁当を食べたりすることもできます。

主屋は、にいはる里山交流センターとして開放され、長屋門も内覧可能で２階の板の間や、畳の部屋に上がることができます。

新治里山公園には専用駐車場がありませんが、新治里山公園に隣接するかたちで、新治市民の森があり、そちらを利用する場合は土日祝のみ利用できる駐車場があります。

旧奥津邸のような日本家屋の古民家が展示されている神奈川県内のお出かけスポットとしては、他に、日本民家園や、三渓園などがあります。

純日本家屋をのんびり見学

まず最初にご紹介する旧奥津邸「主屋」は、昔ながらの純日本家屋ですが、当時の建物を移築したわけではなく、なんと平成6年に再建された新しい建物なんです。

ただし、建築方法は昔のやり方を忠実に再現していて、太い松の曲がり梁（はり）や、欅の大黒柱、幅の広い床板、木製の建具な ど、国産の銘木を贅沢に使って建てられています。

釘を１本も使わずに継手（つぎて）や仕口（しくち）で組み立てられているところも見事です。

こちらの主屋は「にいはる里山交流センター」として一般公開され、季節のイベントなども開催されています。

建物内には、絵本が置いてある部屋もあり、日本家屋の落ち着いた畳の部屋で、のんびり絵本を読んで楽しむことができます。

江戸時代末期に建てられた長屋門

こちらの建物は旧奥津邸の表門となる「長屋門」です。平成１４年に横浜市認定歴史的建造物に指定されています。

江戸時代末期に建てられたものを、平成4年から平成20年にかけて修理・耐震工事を施しました。

昔は、屋根が茅葺き（かやぶき）で、土間もあったそうですが、現在では屋根は改修され、土間も板の間、畳の間となっています。

こちらの長屋門は常時内覧が可能で、２階にある板の間、畳の間に上がることができます。

また、たまに長屋門内でイベントを開催することもあります。

漆喰塗りの壁がキレイな「土蔵」

こちらは長屋門の隣りにある「土蔵」です。こちらも平成１４年に横浜市認定歴史的建造物に指定されています。

大正15年に奥津家の長男の誕生を祝って建築されたものだそうです。

現在では写真のようなキレイな漆喰塗り（しっくいぬり）の壁となっていますが、戦時中は白い壁だと目立つので、目立たないように黒く塗っていたそうです。

納屋では農具が展示されています

こちらは、長屋門のから出て、敷地の外側にある「納屋」の展示です。延床面積:66.16m²の小さな小屋になっています。

当時は薪小屋として使われていましたが、現在は農具の展示などがされています。

平成18年に解体修理をしましたが、古い材料を再利用しているので、形も建築様式も昔に近いものになっています。

大釜・ヘッツイを展示

こちらは「釜屋」です。平成18年に新築し鉄筋コンクリート造りになりました。

釜屋の中では、大釜・ヘッツイが展示されていて、イベント等の際に利用されています。

またこちらの釜屋の脇には、バリアフリーの公衆トイレも設置されていますので、ベビーカーで訪れた際にも助かります。トイレは主屋にもありますよ。

古民家を眺めながらまったりと。。

一通り建物を見学したあとは、中庭でゆっくり休憩して見てはいかがですか。

木製のイス・テーブルが２セット設置されていて、古民家を眺めながらまったりすることができます。

お昼休憩に、こちらでお弁当を食べるのも良いかもしれませんね。